乾癬(かんせん)は、比較的境い目のはっきりした赤み(紅斑;こうはん)と表面に銀白色のかさぶた(鱗屑;りんせつ)を伴う皮膚の盛り上がり(肥厚;ひこう)を特徴とする慢性の皮膚疾患です。かさぶたがポロポロと剥がれ落ちること(落屑;らくせつ)もあります。菌やウイルスなどによる感染症ではありませんので人から人にうつることは決してありません。
乾癬には以下の5つの病型があります。乾癬の約9割は尋常性乾癬です1)。膿疱性乾癬(汎発型)は「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に基づく指定難病です。
出典:PS JAPAN(三雲社)
日本には50万人くらいの乾癬患者さんがいると推計されています2)が、まだ一般にはあまり知られていない病気です。なかなかまわりの人に相談できなかったり、理解してもらえなかったりなど、ひとりで悩み苦しんでいる患者さんも少なくありません。普段の生活にさえ困っている患者さんもいます。
1) Takahashi H, et.al. J Dermatol 2011;38(12):1125-1129
2) 照井正,他.臨床医薬2014;30(3):78-83